天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「このたびは主人がお世話になります」

「少しでも快適にお過ごしいただけるよう努力いたしますので、なんなりとお申しつけください」


 看護師の立場ではない私ができることなんてたかが知れているが、奥さまのサポートなら可能かもしれない。

 入院のための書類に署名をしてもらい病室に促すと、すでに入室していた木藤先生と陽貴さんが話をしていた。


「全部お前に任せる。俺はまな板の上」


 検査の説明をしたようで、木藤先生はうなずいていた。

 私はそこで退室しようとしたけれど、木藤先生に「香月さん」と引き止められる。


「彼女が倉田の。でも内緒らしいから香月さんで」


 どうやら奥さまに私たちが夫婦だと話してあるらしく紹介してくれた。


「まあ、そうでしたの。それは改めてよろしくお願いします。医者の妻同士、愚痴でも言い合いません?」

「お前なぁ」

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