天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 シチューとアボカドとトマトのサラダを並べて、早速手を合わせた。


「うまいなぁ。季帆の飯を食うと、疲れも吹き飛ぶ」
「大げさなんだから」


 気を使っているのかと思ったが、彼は終始頬を緩ませていて、病院にいるときとはまるで別人。

 少しでもリラックスできるといいのだけど。


「そういえば帰りがけに総師長に会って、脳外のクラークは総合受付からひとり派遣するから、いつでもオペ室に移っていいって」

「えっ? 私、ずっとナースをやるとは……」


 陽貴さんの発言に驚き、ジャガイモを噴き出しそうになった。


「わかってる。今後はゆっくり考えればいい。今は、木藤のオペまでに勘を取り戻したいかなと思って、オペ看としての勤務というわけじゃなくて見学のような形で入ったらどうかと。もちろん手伝えるなら百人力だけど」


 人手が足りないくらいなのにそんな優遇をしてもらっていいのかな?

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