天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 オペ室の師長に見学のお礼をして病棟に戻ろうとすると、エレベーターホールで陽貴さんが待ち構えていた。


「お疲れ。どうだった?」

「圧巻でした。あんなに速いクリッピング術を見たことがありません」

「ふたりのときは敬語はいらないよ」


 クスッと笑う彼は、私の頭をポンと叩く。


「いい顔してる」
「ん?」
「生き生きしてるよ、季帆」


 そうかもしれない。
 やはりナースの仕事がしたいという気持ちがあふれそうになっている。

 見学しながら自分が器械出しになったつもりで、次に必要な器具を頭に思い浮かべていた。

 久しぶりの緊張感でどっと疲れてはいるけれど、看護師のやりがいを思い出した。


「陽貴さんのオペの映像残ってる?」

「ん? 医局にあるよ」

「木藤先生のオペに似た症例のものを見せてほしいの」


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