天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「でも、結構間違ってたよね」

「そんなのあたり前。俺だってなにを使うか迷う場面はあるんだし、イレギュラーな使い方もするし」


 わかってはいるが、不安は拭えない。


「必要なのはリカバリーできる冷静さだ。季帆なら絶対にできるよ」
「……うん」


 陽貴さんの提案で、明日、奥村先生が執刀する慢性硬膜下血腫除去術の器械出しをさせてもらう予定になっている。

 これは比較的簡単なオペで、専攻医のドクターも指導医付きでしばしば執刀するのだ。


 もちろん助手は指導医の関先生。

 関先生もどうやら近藤先生の医療ミスは知っていたらしく、そのときの器械出しが私だったのに驚いた様子だったものの、『倉田が強く推すから君に任せる』と言ってもらえた。

 そのため明日は半日丸々クラーク業務を別の人にお願いするため心苦しかったが、総師長にそうしなさいと背中を押された。
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