天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「脅すって……」

「関先生も長崎の態度が鼻についてたらしくて、『ここでは実力だけがものを言う。長崎は平凡な脳外科医だ。もっと精進しろ』とこれまたズバリと。関先生も攻めるよなぁ」


 〝平凡な脳外科医〟なんて、長崎先生には相当なダメージだったのではないだろうか。


「これで天狗の鼻も折れただろ。で、季帆はもうちょっと天狗になっていいぞ」
「ならないよ」


 全否定すると彼はクスッと笑う。


「だなぁ。天狗の季帆って似合わない」
「でも、これからどうしよう。思いきりナースだとバレたし」
「ナースやればいいだろ」


 あっさりと答える彼に目を丸くする。


「俺がいる。困ったら必ず助ける」
「陽貴さん……」


 真顔になって私を励ます彼に、胸がいっぱいになる。


「もうひとりじゃないんだ。季帆だってオペのとき助けてくれただろ? 俺もサポートするから進みたい道を選べばいい」


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