天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 進みたい道、か。それならもう決まっている。


「まだ甘えてもいいの?」
「俺は季帆を一生甘やかすつもりだよ。俺の愛をなめんな」


 彼は巧みにハンドルを操りながら、語気を強めた。



 翌朝、看護師への復帰を決めた私は、陽貴さんと一緒に総師長のところに向かった。


「来ると思ってたわよ。まあ、来なかったら迎えに行くつもりだったけどね。逃がさないから」


 総師長は柔らかな笑みを浮かべる。


「こんな私を受け入れてくださることに感謝しかありません」

「そんなそんな。倉田先生に紹介されたときからナースの戦力としてしか考えてなかったんだから。私はすぐにでも働いてもらいたかったけど、倉田先生が待ってくれってうるさくて」


 陽貴さんが?

 そんなやり取りがあったなんて聞いてない。
 私が看護師として採用されていたのも知らなかったので当然か。
< 349 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop