天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「倉田先生。まさか、妻を目の届くところにとか考えてないでしょうね」


 鋭い指摘に、陽貴さんの眉がピクリと動く。


「そりゃあ、こんなにいい女なんですから、多少はありますよ」
「あらまあ、ごちそうさま」


 なんてことを!

 恥ずかしさで顔が沸騰しそうだ。


「でも、それ以上に彼女のナースとしての腕を買っているんです。香月は脳外に必要な人材です」


 真顔に戻りはっきりと告げる陽貴さんを見て、必死に頑張らなければと気持ちを新たにした。



 それから三日後。
 クラーク業務の引継ぎが終わった私は、正式に看護師としてナースステーションに足を踏み入れた。


「改めて、香月です。今日からよろしくお願いします」
「うれしい」


 あいさつをすると、人一倍喜びをあらわにしているのは天野さんだ。
 しかし一方で長崎先生は冷たい視線を送ってきた。

 でも、気にしてはいられない。
< 351 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop