天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 彼は私に熱い眼差しを送ったあと、腰をグイッと引き寄せてキスを落とした。


「ちょっ、見られてる」


 周囲にはたくさんの人がいるのに。


「見られてもいいだろ。季帆は俺だけの女なんだから」


 甘い言葉を吐いた彼は、もう一度唇を重ねる。

 夕日のおかげで、真っ赤に染まっているだろう顔が隠れて助かった。


「ずっとここにいたいな」
「陽貴さんの帰りをたくさんの人が待ってるよ」
「鬼師長とか?」


 彼が頭に指を立てるので噴き出した。
 師長は仕事ができて優秀なナースだけれど、ドクターにも厳しいのだ。


「でも師長、陽貴さんの隠れファンだよ?」

「だったらもう少し優しくしてくれればいいのに。季帆、頼んでおいてよ」

「無理だよ、そんな」


 陽貴さんが言えないことを私がどうにかできるわけないじゃない。


「やっぱ、無理だよな?」


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