【完】セカンドマリッジライフ
利久さんが外に出て行き、窓から車を出すのを確認して一息つく。
…こんな知恵熱が出てしまう程思い悩んでしまうなんて、琥太郎から連絡が着た時すぐに利久さんに言えば良かった。
ベッドから起き上がり、ため息を吐きながら携帯を手に取る。 しかしこんな時に限って琥太郎は電話に出ない。直ぐに折り返しのメッセージが返ってきて、10分後に電話をするそうだ。
いつもは身勝手に電話をかけまくるくせに、自分勝手な人。
…やっぱり具合いが悪い。 絶対に精神的なものからきている。
そして10分後、ベッドに横になっているとけたたましく携帯が鳴る。 着信音を聞いただけで頭が痛くなり熱が一度上がった気がした。
「もしもし…」
「もしもしー雪乃ー? はぁ、やっとゆっくり喋れるね。
しっかし雪乃の旦那さんってかなりの束縛家? こうやってゆっくり電話もさせてくれないなんて。もしかして男と話すの駄目っていうタイプ?」