【完】セカンドマリッジライフ

「良い話だ。 取り合えず話を聞くだけってのもアリだろう。  雪乃はまだまだ若いしこれから先沢山可能性だってある。
それに彼の言う通りこのまま北海道に居ても勿体ないだけかもしれない」

「利久さん…!私はもうモデルの仕事はするつもりはありません!」

「まあ、そんな頑なにならなくったっていいだろう。 企業側は断るにしても何にしても直接会って話をしたいと言ってきている。
話を聞いてから返事をしても遅くはないよ。
それに俺が怒っているのはそんなつまらない事ではない。
どうして君は大切な事を何でも一人で抱え込んでしまうんだ。
大切な事だからこそ、相談して欲しい。 それとも雪乃にとって俺ってそんなに頼りないか?」

「そういう事じゃなくって……利久さんに余計な心配をかけたくないっていうか…」

「全く…。 君は自分が思ってるよりずっと分かりやすいんだよ。悩むのを隠すのが下手なら隠し事は止めろ。
何でも相談してくれないと夫婦である意味もない」

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