【完】セカンドマリッジライフ

「おい、突然起き上がるな。 危ない」

ふぅっと小さなため息を吐いて呆れかえった顔をする。 もう本当に駄目だ。こんな顔をさせちゃうなんて、私って本当に馬鹿だな。

大切な事はきちんと話すって二人で決めたのに結局また無理して一人で抱え込んでしまう。 利久さんに心配も掛けさせちゃってこんなの最悪だ。

琥太郎から連絡がきた時、一番に利久さんに相談すべきだったんだ。

私を再びベッドに寝かせた利久さんはゆっくりと腰をおろす。 両腕を組んで背中を見せる。 そしてゆっくりと口を開いた。

「はぁーー…事情は東さんから聞いて何となく分かっている。
どうして君は何でも一人で抱え込んでしまうんだ。近頃様子がおかしいと思っていたが、それが原因か。
東さんには来月北海道に来てもらう事になった」

「へ?!」

知らぬ間に利久さんと琥太郎の間にそんな話が進んでいたなんて。
むすりと無表情のまま利久さんは淡々と話を進めた。

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