【完】セカンドマリッジライフ

その土地でしか味わえない料理がある。こんな美味しい食べ物を知らなくて損をしていた。そう考えれば私の喜び方は別に大袈裟でも何でもなかったと思うが。

北海道では普通にジンギスカン鍋があって、日常的にジンギスカンを食べる。

ジンギスカンなんてお店でしか食べた事がなかった私は、北海道に来て家でジンギスカンを食べる事に軽く衝撃を受けた。

そしてスーパーには鳥や豚や牛と並んで、当たり前に羊さんのお肉が並んでいる。

「これは白米が進みます~」

「どんなおかずだって白米が進むだろう、君は…」

「この間のジンギスカンもすっごく美味しかったし、北海道に来て本当に良かった…!
私豚とか牛より羊のお肉の方が好きかも…。
北海道に来るまでジンギスカンって臭いってイメージしかなかったんだけど…」

その言葉に利久さんは顔を上げた。 そしてご飯を頬張る私の顔をジッと見つめた。

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