俺様幼馴染は素直になれない!
本当は瑠翔のことが気になって、しょうがない。智子の言う通りだ。
私は小さい頃から瑠翔のことが好きだ。
長年の片思い。
瑠翔は、私のことを幼馴染でしかなく、ただの近い存在しか思っていない。
いつもからかって私をバカにしてくるから、瑠翔は私を恋愛対象として見ていない。
私は瑠翔の顔を浮かべながら、頭の中でその記憶を消した。
「…頑張るか」
私は独り言を呟いた。
朝礼が終わり、次の授業の準備を始めようと立ち上がった。
私はロッカーに行こうとした時、クラスメイトが私に話しかけてきた。
「結愛ちゃん。呼んでるよ。瑠翔さん」
クラスメイトは、私を呼び、指をさしていた。
そこには、なぜか瑠翔の姿があった。
私の教室のドアによりかかりながら、首を傾げて、私を待っていた。