能力を失った聖女は用済みですか?
私の背中に冷や汗が流れた。「一体どんな人なんだろう?」って……私じゃん!?
知らされてなかった!って言っても、シャンバラの人にとってはどちらでも同じこと。
助けてくれなかった、ろくでなし聖女である。
おそらくこの国で「聖女」はあまり良くは思われていない。
バレたら、ヤバい……。

「そ、そうなんですか……」

「そんなに怯えなくても大丈夫ですよ?怒ったりはしません、特にあなたのような女性には」

「あ、はは……ははは……」

から笑いが馬上に響く。
いや、絶対怒ると思いますよ?
もしかしたら、磔の刑にされるかもしれません……。

「さぁ、着きました!ここがラグン集落です」

シスルの声に目を上げると、いつの間にか、景色は先程と少し変わっていた。
大地が乾いていることは間違いないけど、合間から多少の緑が覗く。
まだ、この土地には若干の生命力があるのだ。
< 22 / 204 >

この作品をシェア

pagetop