能力を失った聖女は用済みですか?
「おはよう、ルナさん」

イズールが言った。

「おはようございます。皆さんイモ掘りのお手伝い……ですよね?」

「ああ!シータに聞いてね!我々もイモを掘るよ!」

「ありがとうございます!もう大豊作で困ってしまうくらいです」

「いやいや、喜ぶべきことだよ。シャンバラは今、食糧難だからね。大豊作なんて嬉しい限りだ!これもおイモの精霊のお陰かな?」

見た目の厳ついイズールが「おイモの精霊」というのを聞いて、私は吹きそうになるのを必死でこらえた。
でも……確かシャンバラは、信心深くない国のはず。
そのシャンバラの人達が、精霊という存在を信じ始めている。
これはひょっとして、すごいことなのでは……。

「そうですね。おイモの精霊に感謝しなくては。そうしたら皆さん、大人の方は子供と組になって手際よくお願いします!土を払って乾燥したら、順次ルナシータ調理に入りますっ!」

「よしっ!任せておけ!」

「はぁーい!」

イズール達大人組、シータ達子供組は大きく雄叫びを上げ作業に取りかかった。
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