能力を失った聖女は用済みですか?
民家から出て、集落の外まで一気に駆け抜けると、空に向かって叫ぶ。
「ディアーハ!!」
声に反応して、白く輝く聖獣が現れた。
「おうおう、なんだ?ひょっとして、あのじいさんを助けに行くって腹か?」
「そうよ」
「自分から正体をバラすことになるぞ。それでもいいのか?」
今行けば、カイエン達と鉢合わせするリスクは高い。
ロランの兵士の前に姿を現せば、シャンバラにいることがバレてしまう。
でも、私のせいでハシムが酷い目に合うなんて耐えられない。
「構わないわ」
きっぱり言うと、ディアーハは素直に地面に降りて、私を背に誘導した。
「飛ばせばすぐだ。しっかり掴まってろよ?」
「うん!お願い、ディアーハ!」
聖獣は、大地を蹴り白い翼を広げ大空に飛び立った。
アルバーダ上空は、夕日のせいでオレンジ色に染まっている。
その中を、ディアーハと私は矢のように飛んだ。
ハシムを探さなければならないため、高度は出来るだけ下げる。
舞い上がる土煙に耐えながら、私は必死で目を凝らした。
「シャンバラの奴らに追いついたぞ」
ディアーハの声に下を確認すると、第一部隊の土煙が見えた。
恐ろしく早いスピードで走っているけど、それでもまだ、近くにロラン兵の姿は見えない。
「追い越して先を急ぐぜ。早くしないと国境についちまう」
「大変……ロランに入ってしまう前に追いつかないと!」
「任せろ」
ぐん、とディアーハはもう一段階スピードを増した。
頬に当たる風が痛い。
でも、逸る気持ちがそれを忘れさせた。
「ディアーハ!!」
声に反応して、白く輝く聖獣が現れた。
「おうおう、なんだ?ひょっとして、あのじいさんを助けに行くって腹か?」
「そうよ」
「自分から正体をバラすことになるぞ。それでもいいのか?」
今行けば、カイエン達と鉢合わせするリスクは高い。
ロランの兵士の前に姿を現せば、シャンバラにいることがバレてしまう。
でも、私のせいでハシムが酷い目に合うなんて耐えられない。
「構わないわ」
きっぱり言うと、ディアーハは素直に地面に降りて、私を背に誘導した。
「飛ばせばすぐだ。しっかり掴まってろよ?」
「うん!お願い、ディアーハ!」
聖獣は、大地を蹴り白い翼を広げ大空に飛び立った。
アルバーダ上空は、夕日のせいでオレンジ色に染まっている。
その中を、ディアーハと私は矢のように飛んだ。
ハシムを探さなければならないため、高度は出来るだけ下げる。
舞い上がる土煙に耐えながら、私は必死で目を凝らした。
「シャンバラの奴らに追いついたぞ」
ディアーハの声に下を確認すると、第一部隊の土煙が見えた。
恐ろしく早いスピードで走っているけど、それでもまだ、近くにロラン兵の姿は見えない。
「追い越して先を急ぐぜ。早くしないと国境についちまう」
「大変……ロランに入ってしまう前に追いつかないと!」
「任せろ」
ぐん、とディアーハはもう一段階スピードを増した。
頬に当たる風が痛い。
でも、逸る気持ちがそれを忘れさせた。