先生と生徒の関係
忘れられない
塾を辞めて一週間がたった。
いつも行ってた塾なのに行かなくなって毎日元気がなく凹んでいた。
えまが話しかけてくれても 
「うん」 
と静かにうなずくくらいになってしまい
先生がどいだけ力になってたのかわかった。
「毎日元気ないけど大丈夫?」
「うん、平気だよ」
「川中と離れたから?」
「うん…」
「告白断られた」
「告白したの?」
「したよ」
「それはショックだね」
「泣いてもいいんだよ?
無理しないでね」
「ありがとう」
えまはどんな状態でもいつも一緒にいてくれた。
落ち込んでても笑わせてくれて
泣いてたら寄り添ってくれた
えまも次は公立受験で大変なのに
私に気を使ってくれててすごく安心した。

私達の卒業式🎓
校歌を歌い、合唱コンクールの学年合唱で歌った曲を歌いながら泣いた。
クラスに戻り学級写真を撮ったり、卒業アルバムにメッセージを書いてもらった。
「るあ、ちょっと男子のとこ行ってくる」
「おっけ」
えまが向かった先は
私の幼馴染のしょうちゃんの所だった。
10分くらいで戻ってきた
「しょうちゃんと付き合うことになった」 「よっ!るあ」
私の頭の中はぐちゃぐちゃだ。
「しょうちゃんとえまが付き合ったの?」
「お前声でっかいんだよ」
「あっごめん。びっくりして」
「まっいいけどさ」
「おめでとだね」
二人口合わせて
「ありがとう」
微笑んだ
「仲良かったっけ?」
「るあの幼馴染って聞いてアドレス交換して喋ったりしてたの」 
「俺は一目惚れってやつかな」
「るあの隣の子が可愛かったから」
「えま、かわいいって言われてるよ」 
「恥ずかしいよ」
「じゃ!これからこんな関係なんでよろしく」 
卒業式でこんなことが起きるとは思ってもいなかった。
えまの恋は叶ったのに私の恋はいつになっても叶わないまま。
だけど今はえまを応援した。 

「バイバーイ」
「バイバイ」 
「また成人式で!」
「おれ、かっこよくなってるんで」
みんないろんなこといいながら教室を出ていく
私はえまといつもの曲がり角まで一緒に帰った 
「明後日受験頑張ってね」 
「ありがとう」 
「絶対合格してみせるから」 
「結果メールで伝えるからね」 
「待ってる!」
「待たね」 
「うん、待たね」 
手を振り合って帰った。

数日後 
ブーブー
着信音がなった
3月18日11時28分えまから着信
札坂高校教育学科合格したよ!
るあ応援してくれてありがとう
落ち着いたら遊ぼうね!
あと塾のお別れ会行く?
塾通ってた人結構いくらしいよ!
返信
合格おめでと。
実は今えまが合格してくれて嬉しすぎてすごく泣いてるんだよ。
早く遊びたい!遊べる日予定送っといて!
塾のお別れ会あるの!?知らなかった
絶対行く!!川中に会いに行く!
送信
3月18日14時30分えまから着信
3月21日にお別れ会だよ!
行くって言うと思った。
川中にもう一回思い伝えるんでしょ!
それだったら頑張ってね
返信
ありがとう。ラスト一回伝えて後悔ないようにおわれるように頑張るね!
送信

塾のお別れ会なんて聞いてなかった。
この前ので最後だと思ってたから飛び上がるほどうれしい。
オシャレをしてかなきゃと思いタンスを開けると
私、オシャレなんてしないからオシャレ着ない!
どうしよう?
学校ないから買いに行けるけど私センスない…
パーカーとスカート?
パーカーとジーパン?
持ってる服で頑張って合わせようとするけど私には無理。
結局
「お母さーん!」
「この服のセンスはどう?」
すごく爆笑された
「これパジャマ?」
「パジャマなわけないやん」
「塾に来てくやつ!」
「なら、これとこれにしなさい」
これで服は決まった!
安心してお別れ会に行ける!
あとお別れ会まで2日。
何を話そうかたくさんメモに書いた。
準備満点!よし!行こう!
「お母さん!塾行ってくる」
「いってらっしゃ~い」
「先生にお礼をしっかりするのよ」
「はーい」
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