秘密のカンケイ

「詩音は…あの二人と対峙する勇気はあるか?」

ポツリとアオイが言った。

「バレンタインデーに詩音から何か理由をつけて会えないと告げると、残念だが雄大とイズミは必ず会うと思う。そこに乗り込むか?」

その場面を想像して寒気がした。二人の情事を目撃してしまう可能性があるということ…。でもそこまで見られてしまったら二人も言い逃れができない。

自然とため息が漏れた。

「それ…今決めなきゃいけないかな…。色々ありすぎてちょっと……今すぐ答えられない…。無理…………」

雄大とイズミのことがショックすぎて涙が溢れてきた。大事だった二人に裏切られていたことが…バカにされていたんだと言うことが胸を締め付ける。

「ごめん……本当にごめん…。こんな風に詩音がショックを受けることわかっていたのにこの話をしてしまって本当にごめん…。知らない方がよかったこともあるよな…………」