秘密のカンケイ
「詩音、勝手にあんなこと言ってごめんな。でも俺は詩音を大切にするから、俺のことを見て欲しい」

真剣な目で私をみつめられると、私も本気で返さなくてはならない。前々から考えていた返事を。

「私は……アオイに惹かれていると思う。すごく慰められたし、助けられた。雄大とのことをはっきりできたのもアオイのお陰で感謝してもしきれない。だけどここでアオイに寄りかかってしまったら私がダメになりそうで……。だからごめん、今は考えられない」

全て思っていることを言いきった。するとアオイからため息、そしてクスッと笑ったあと「そう言われると思ってた」と苦笑いして言われた。

「焦っていたんだ。雄大から奪いたいけれど俺に残された時間は少ないから。あと1ヶ月でイギリスに転勤なんだ」

イズミがそう言えば転勤がどうこうって言っていたけれどそんなに急な話だったんだ。考えられないと言ったけれど、今まで頼っていた人が日本からも居なくなるとなると心が揺らぐ。
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