妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 人間の子供サイズの猫たちを乗せるのは無理でも、子猫となれば話は別だ。

「だからといって、なぜ俺も猫姿にならねばならぬのだ」

 カテリアーナの膝の上に乗っているのは、ノワール姿のフィンラスだった。不機嫌そうな声だ。

「ノワール。じゃなかったフィルは人型も王様猫姿も大きいじゃない」

 フィンラスは人型も王様猫姿も長身なのだ。馬車が狭くなるから、小さい猫姿の方がいいとカテリアーナに押し切られたのだ。

 実はカテリアーナがもふもふに囲まれたいだけだったのだが……。

 六頭立ての馬車にはフィンラスとカテリアーナ、ルゥナの森のリーダーのイアンと仲間たちが乗っていた。

 貨物用の馬車にはカルスの監視の下、ソゥレの森のリーダーのロイと仲間たちが乗っている。

「うふふ。子猫たちがいっぱい。皆、疲れたのね。眠っているわ」

 否。イアンたちは寝たふりをしている。自国の国王が同じ馬車内に乗っているのだ。気が気でない。しかも知らなかったとはいえ、国王と妃になる女性を簀巻きにしてしまったのだ。

「子猫たちの毛づくろいをしてあげたい」
「元々こやつらは成猫だ。放っておけ」
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