妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 人間の国では各国の代表が結婚式に出席し、その後披露宴を行うのだ。

「それは、妖精の国を探訪できるというわけですね?」
「そういうことになるな」
「それは楽しみですわ」

 フィンラスはカテリアーナに驚かされてばかりだ。

 ノワールとしてカテリアーナを見守っていた時も思っていたことだが、カテリアーナは常に前向きだ。どんなに辛くても絶望はしない。決して後ろを振り向かず、前を向いて生きている。

 ふっと笑うと、フィンラスはカテリアーナを見つめる。

「そういえば、カテリアーナは世界を旅するのが夢だったな」
「ええ。だからワクワクします」

 フィンラスは部屋を退室する間際、思い出したように振り返る。

「カテリアーナ、まだ約束を果たしていなかったな。時間が空いたら二人きりで遠乗りでもするか」

 それはあの場所に連れていくという意味だ。

「はい。ぜひ!」

 もう一つ、フィンラスはなぜノワールとしてカテリアーナの前に現れていたのかという疑問があった。しかし、カテリアーナはあえて追求しなくてもいいと思っている。
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