妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~

3-4

 カテリアーナはブランシュと向かい合って座る。だが、ブランシュは下を向いてなかなか顔をあげない。仕方なくカテリアーナから声をかけることにした。おそらく、先ほどパールに言われたことを気にしているのだろう。

 現にパールは少し離れた場所で睨みを利かせている。

「ブランシュ様の年齢をお聞きしてもよろしいでしょうか? わたくしと同じくらいだと思うのですけれど……」
「……妖精は見た目どおりの年齢とは限りません」
「あら? ではいくつなの?」

 もしも、ブランシュが年上であればカテリアーナは謝罪しようと思っていた。ところが次にブランシュの口から出たのは意外な言葉だった。

「十六歳……ですわ。昨年社交界にデビューしましたの」
「まあ! やはり同じ年なのね。エルファーレンの成人年齢は十五歳なのかしら?」
「そうですわ。人間の国では違いますの?」
「ラストリアの成人年齢は十六歳なの。わたくしは今年成人したのよ」
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