妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 隣国の王子を婿に取ったが、前国王は体が弱くカテリアーナの父が七歳の時に亡くなってしまったのだ。

 ノワールへ顔を向けると、カテリアーナに抱っこしろと言わんばかりに両前足をあげてくる。何ともあざと可愛い様にカテリアーナはノワールを抱き上げた。

「甘えたいの? ノワール?」

 しかし、抱き上げられたノワールはカテリアーナを足場に肖像画へ飛びつく。

「ダメよ、ノワール!」

 ノワールを止めようにも肖像画のてっぺんにいるので、カテリアーナでは届かない。

「何か、足場になる台かはしごはないかしら?」

 カテリアーナは周りを探すが、それらしいものは見当たらない。

 部屋をうろうろとしていると、カタンと何かが落ちる音がした。

 振り返るとクローディアの肖像画が外れて下に落ちている。

「ノワール、このいたずらっ子さん。ダメじゃない」

 ノワールがにゃんと鳴き、石壁を見る。
 
 ノワールが立っている場所へ行くと、石壁に鍵穴があるのが見えた。ちょうど部屋の扉のようにカテリアーナでも手が届く場所にある。

「何かしら? 奥に続き部屋でもあるのかしら?」

 ノワールがカテリアーナがかけている鍵のペンダントをうにゃんと前足で差す。

「え? この鍵を使えというの?」

 にゃんとノワールが鳴く。まるで「そうだ」と言っているようだ。

 意を決してカテリアーナはペンダントを鍵穴に差し込む。

 かちゃりと音がしたかと思うと、石壁が開いた。
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