妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~

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 初めてノワールにエルファーレン王国の農業地帯に連れてきてもらってから、一年が経った。

 石壁の扉が開いたあの日、ノワールはカテリアーナをここに連れてきた目的を話してくれた。

「クローディアの遺言を伝える。自分がいなくなれば、カティはきっと家族によく扱われない。だからエルファーレン王国へ連れていってほしいとな」
「そういえば、おばあさまは自分に万が一のことがあった時はエルファーレン王国を頼れと言っていたわ」
「案の定、クローディアが亡くなった後、カティは北の塔に閉じ込められた。探すのに骨が折れたぞ」

 カテリアーナのペンダントに嵌まっている妖精石(エルフストーン)が出す微弱な魔力を頼りに探し出したとノワールは語る。

「これからはここで暮らすといい。ここはカティのために用意した土地だ」
「用意した? もしかしてノワールはこの辺りの領主様なの?」
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