本能で恋をする~after story~
「凛音!!!」

海斗がVIPルームで見た光景は、海斗にとって地獄の光景だった――――――

心臓が潰れる程痛い。
苦しい。
このまま、心臓が破れて死んでしまうのかと思う程の痛み。


目の前の凛音が別人に見える。

綺麗で、可愛くて…………
もし今、初めて出会ったとしても、間違いなく確実に、一目惚れしてるだろう。
そう思える程の、美しさ。




「海斗!!」
一平さんがVIPルームへ入ってくる。

ダン―――――
「なんで………なんで、凛音をこんなとこで働かせてるんだよ……!!
俺の凛音を、なんで………!」
一平さんの胸ぐらをつかんで、壁に打ち付ける。

一平さんは何も言わない。

「海斗!!やめて!」
凛音が俺に詰め寄る。

その凛音を、抱えた。
「凛音、返してもらうから…」

それだけ言い、店を後にした。


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