本能で恋をする~after story~
一度、トイレ済ませた後、わざと海斗のいるリビングではなく、私の部屋に行ったことがある。
明日のパートに着ていく服を探すとゆう名目で。



服を探していると―――
「俺の可愛い凛音ちゃんは、こんなことで何をしてるのかなぁー?」
「へ?あ、いや、明日のパートで着ていく服を探しに来ただけだよ!」

なんか、怖い……。この満面の笑みが。
ちょっとまずかったかも………?
「凛音。トイレちゃんと行った?」
「ちゃ、ちゃんと行ったよ!失礼なっ!
ほんとに明日の服を決めようとしただけだよ!」

「ふーん。
でもいつもは前日の夜に決めてるのに今日はなんで、今?」
「え?いや、だ、だから!トイレ中にフッと思いついて……」
やだ、ほんとに怖い………。
別に何も悪いことしてないのに、悪戯がバレた子どものように、怯えていた。

「いいの…?そんな風に俺を寂しがらせて…!
後になって大変なのは凛音だよ」
ヤバい。これは今日の夜、寝かせてもらえないパターンだ。
「今日の夜、覚悟しててね!楽しみだなぁー。
とりあえず、リビング行こう!もうすぐ凛音の見たい番組始まるよ!」
「うん。ねぇ、海斗。明日私パートの日なの」
「もちろん、知ってるよ!」
「だからね、今日寝れないのは困るってゆうか。海斗だって、寝れないのは困るでしょ?今仕事忙しいって、言ってたでしょ?」
「大丈夫だよ!俺はあまり寝なくても、大丈夫なタイプだから。体力自信あるし」

いや、海斗が良くても私はダメなの!!――――と言いたかったけど、返ってくる答えも想像つくので何も言えなかった。


案の定、その日殆ど眠らせて貰えずに、パートに行く羽目になった。

< 13 / 126 >

この作品をシェア

pagetop