本能で恋をする~after story~
宴会も、終盤になりみんな部屋に戻ったり、風呂に行ったりして、自由にしている。

さて。俺も凛音を連れて部屋に、行くか!
部屋に帰ったら、速攻抱いてやる!!
…って、いねーよ!

近くにいた、社員に聞くと紺野と大浴場に行ったらしい。
しかたなく、大浴場に向かい女湯の前で待つ。
チラチラ、女湯から出てきた人に見られるが、関係ない。
「めっちゃカッコよくない?」
「ヤバいよね?あのカッコよさ!」
等、言ってるが気にとめずに。

しばらくすると、やっと凛音が出てきた。
「あれ?海斗…?」

やっと…
やっと…
会えた。

思わず抱き締めてしまう。

「ちょっと…海斗…紺野さんいるんだよ。恥ずかしいから離して!」
「……」
凛音は必死にもがいているが、俺の力に敵う筈がない。

「あの、ちょっといいですか?海斗社長?」
「なんだよ!」
紺野に、端の方に呼ばれた。

「邪魔すんなよ!」
「はい。邪魔するつもりありません。ただ一つ言いたくて……」
「は?何?」
「凛音さんの身体、キスマークだらけですね…。しかも凛音さんからは見えないとこだけ!」

あ、バレたか!ってバレるか。

「だったらなんだよ!凛音に言うなよ!」
「言えませんよ!
ちょっと引いてます。ここまでとは思ってなくて!」

だろうな?普通はキモいもんな――――


「ねぇ、二人して何の話?私も話に入れて!」
少しヤキモチを妬いたのか、凛音が少し怒ったように間に入ってきた。
「ん?何もないよ!行こうか、凛音」
「え…?うん、じゃあ紺野さん。おやすみなさい」

「はい。おやすみなさい。凛音さん」
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