愛され、溶かされ、壊される
嫉妬
次の朝、目が覚めると竜くんと目が合った。
「おはよ。あおちゃん…!」
「―――!」
急に恥ずかしくなる。
私昨日、竜くんと―――――
思わず、竜くんの胸に顔を埋める。

「あおちゃん!顔見せて!顔が見たい…」

そんな風に言われると……
竜くんの甘えるような声に弱い。
おそるおそる見上げた。

「やっと見てくれた…可愛い…」

頬を撫でられる。愛しそうに……
それにしても、なぜ竜くんはこんなに綺麗なのだろう。寝起きなはずなのに――――
そしてふと思う。
私の首の下に、竜くんの腕が――――

ガバッ―――――
「ご、ごめん!!」
「ど、どうしたの…??急に起き上がって…!」
びっくりした竜くんが、不思議そうに私を見上げる。

「だって、腕枕。手痺れたでしょ?」
「なんだ、そんなこと。全然!むしろあおちゃん、抱き心地よくて……。
それよりあおちゃん、僕のこと誘ってる(笑)?」
「え?あ…」

そうだった。今私、裸………

「ご、ごめん!」
そばにあったシーツで身体を隠した。
「おいで?あおちゃん」
竜くんが両手を広げている。
引き寄せられるように、竜くんの腕の中に――――
「あおちゃん、柔らかい。いい匂いするし、またしたくなる…」
「竜くんも、なんか安心する…」

しばらく抱き締めあっていた。

「あおちゃん、シャワー浴びようか?」
「うん。竜くん先にどうぞ」
「何言ってんの?一緒に浴びるんだよ」
「え…?む、無理……恥ずかしい…」
顔が熱い……

「あおちゃん、耳まで真っ赤…可愛い……」
耳を触る、竜くん。
「や……ん…」
変な声が出る…………
「ほんとに可愛いよね…!」
「竜くん、お願い…今日はほんとに恥ずかしくて……どうにかなりそう…」
「わかったよ(笑)今日は我慢する!先に入っておいで?」

なんとかわかってもらえたみたいだ。
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