愛され、溶かされ、壊される
聖域
*****竜 side*****
葵は、俺の聖域――――
俺以外、誰も触れることは赦されない。

俺の聖域に触れた奴は、どんな理由があろうと―――



この世から消してやる―――――。



俺の愛に溶かされながら、少しずつ落ちていく葵。
俺とゆう底なし沼のような愛情に、嵌まっていく。
少しずつ…
少しずつ…

ホワイトデーに俺がプレゼントした、指輪。
将来の予約などではない。
そんな生易しいものでは―――――
予約ではなく、葵が俺のモノだとゆう証。
キスマークも、見えないとこにしか付けていないと伝えてるが、誰にでもわかるとこにも付けている。


葵は俺のモノ―――――


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
いつものように手を繋ぎ、会社に行く―――
出社してすぐの、課長の言葉。
「三井くん、濱野さん!ちょっと!」
は―――?三井と、葵?

「濱野さん、しばらく三井くんのフォローをしてほしい。田中さんのお袋さんが入院したらしくて、一週間程休ませてほしいと言われたんだ。その間だけ、お願いしたい」
「………はい。わかりました」
葵はしばらく考え込むようにして、了承した。
なんといっても相手は三井だ。葵の中で、少しの警戒があったのだろう。

それにしても課長の奴!
いっそのこと殺るか!
いや、待てよ!課長がいなくなるのは構わないが、そうなったら次はおそらく三井が課長になるだろう。
コイツ、まだ若いのにやたら仕事できるから、他の先輩差し置いて、リーダーやってるもんな。
他の奴が能力低いのか、三井が高いのかわからないが。
三井が課長になったら、葵をいいように扱うだろう。それならまだ、今の課長の方が扱いやすい。

まず、三井をなんとかしないと……

あーまた、気苦労が絶えない。



*****竜 side・終*****
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