工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】



翔くんは、いつでもあたしを簡単に喜ばせちゃうんだ。



「……緋奈、おいで。」



あたしに向けて、両手を伸ばした翔くん。


色気のある低い声に、引き込まれそうだ。


翔くんがあたしの背中と腰に腕を回して、向かい合うような体勢で翔くんの膝に乗っかった。


そして…どちらからともなく、唇を重ねる。



「…あたしも、翔くんだけ…。」


「………ん。」



唇が離れた後でそう呟くと。


翔くんが照れくさそうに顔を赤くしながら短く返事をして。



「…んっ…」



再び、熱い唇に塞がれる。



「…緋奈。そんなかわいい声、出したらお母さんに聞こえるかもよ。」


「…………っ」



あたしからまた唇を離したと思えば、口角を上げてどこか楽しそうな…いじわるな表情を浮かべる翔くん。


…たしかにお母さんがいるリビングの隣の部屋があたしの部屋だから…あまり大きな声を出すと聞こえちゃう…。


お、お母さんに…聞かれるのは…!



「そ、それは…恥ずかしい…っ!」


「…だよな。でも、やめてやんねぇ。」


「…へっ………ん…っ」



意地悪な表情をした翔くんから降ってくるキスに、あたしは必死で声を抑えながら、翔くんにしがみついた。




緋奈×翔-Spring-終



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