潔癖女子の憂鬱~隣人は、だらしない男でした~
壁の時計を確認する。4時50分。
ーーそろそろ帰ってくる。
「コーヒー淹れておこうかな」
コーヒーメーカーにセットして、キッチンで伸びをしているとドア開いた。
「ただいま」
「あ、おかえりなさい。ちょうどコーヒー出来る頃ですよ」
「サンキュ」
今朝家で作って持ってきたシュークリームを冷蔵庫から取り出し、コーヒーと一緒にトレイに載せた舞は、ソファーに座っていた譲の元へと歩いていく。
テーブルの上に置きながら「シュークリーム作ったんです、小腹空きません?」と、声をかけた。
「これ、結城さんが作ったのか?」
「はい。口に合うかわかりませんけど」
譲は、シュークリームを手に取りかじった。
「美味い」と言った譲は、口の端に付いたカスタードクリームを親指で拭い、そのまま親指を舐めた。
「よかったー。譲さんって、なんでも美味しいって言ってくれるから作り甲斐あるなぁ、って。お世辞でも嬉しいです」
「だって、ほんとに美味いんだぞ。最初のサンドウィッチも美味かったし。俺がお世辞言うように見えるか?」
そうだ。ずかずかモノを言う人だった。
最初は、最低だと思ったけれど、今は人間味があって前よりさほど気にならない。
これも、毎週会っている効果だろうか。
慣れって怖い。
リビングが片付いたタイミングで、コーヒー飲もうと声掛けてくれたのがきっかけで、毎回お菓子を食べながらたわいのない話をしている。
職場とマンションの往復だけだった舞にとって、いつの間にか譲と過ごすこの時間は楽しいものに変わっていた。
「しかしさ、見違えたな。引っ越したての部屋みたいだ」
「最初から今のような生活していたら汚れなかったですよ」
「いやいや、結城さんのおかげだって。これは、一種の才能」
「もう散らかさないでくださいよ。これから秋まで虫が出る季節なんですから」
「善処する」
残りのコーヒーを飲み終えた舞は、トレイにカップと皿を載せてキッチンへ向か
う。
カップを洗いながら、「あのー」と、譲に声をかけた。
ーーそろそろ帰ってくる。
「コーヒー淹れておこうかな」
コーヒーメーカーにセットして、キッチンで伸びをしているとドア開いた。
「ただいま」
「あ、おかえりなさい。ちょうどコーヒー出来る頃ですよ」
「サンキュ」
今朝家で作って持ってきたシュークリームを冷蔵庫から取り出し、コーヒーと一緒にトレイに載せた舞は、ソファーに座っていた譲の元へと歩いていく。
テーブルの上に置きながら「シュークリーム作ったんです、小腹空きません?」と、声をかけた。
「これ、結城さんが作ったのか?」
「はい。口に合うかわかりませんけど」
譲は、シュークリームを手に取りかじった。
「美味い」と言った譲は、口の端に付いたカスタードクリームを親指で拭い、そのまま親指を舐めた。
「よかったー。譲さんって、なんでも美味しいって言ってくれるから作り甲斐あるなぁ、って。お世辞でも嬉しいです」
「だって、ほんとに美味いんだぞ。最初のサンドウィッチも美味かったし。俺がお世辞言うように見えるか?」
そうだ。ずかずかモノを言う人だった。
最初は、最低だと思ったけれど、今は人間味があって前よりさほど気にならない。
これも、毎週会っている効果だろうか。
慣れって怖い。
リビングが片付いたタイミングで、コーヒー飲もうと声掛けてくれたのがきっかけで、毎回お菓子を食べながらたわいのない話をしている。
職場とマンションの往復だけだった舞にとって、いつの間にか譲と過ごすこの時間は楽しいものに変わっていた。
「しかしさ、見違えたな。引っ越したての部屋みたいだ」
「最初から今のような生活していたら汚れなかったですよ」
「いやいや、結城さんのおかげだって。これは、一種の才能」
「もう散らかさないでくださいよ。これから秋まで虫が出る季節なんですから」
「善処する」
残りのコーヒーを飲み終えた舞は、トレイにカップと皿を載せてキッチンへ向か
う。
カップを洗いながら、「あのー」と、譲に声をかけた。