幼馴染に恋をして(心愛ver)

その感情を持ちながら教室に入る
クルミちゃんの席に近づき
今しがた見た光景を口にしようとした所に
安藤君が「胡桃、英語の宿題終わっていたら見せて・・」
と近づいてくる「宿題ぐらい自分でしなさいよ」
「昨日、寝ちゃって・・」
何だかんだ文句を言っても、クルミちゃんは安藤君に甘い
鞄からノートを取り出そうとしていると扉の所が少しざわついた。
視線を向けるとそこに居たのはあの子・・

「藤原~今居ないね・・」そんな声が聞こえていた
突然、「杏那ちゃん」と安藤君の声が近くで聞こえる 
もう一度「杏那ちゃん、追いで。」と手招きする。
流石に上級生の教室には入りづらいのか、モジモジするあの子。
安藤君が又「杏那ちゃん 追いで入ってきて。
俺が行くより後輩の杏那ちゃんが来てよ・・」
その言葉にあの子はオズオズと、会釈しながら入ってくる。
来てほしくないのに、あの子はユックリ安藤君の側に立つ。

気が付くとクルミちゃんが、机の下で私の手を握ってくれた。
座った状態であの子の顔を始めて至近距離で見る。

陶器のような白い肌にアーモンド形の大きな目に女子の憧れの涙袋
下睫毛は私の上の睫毛より長いかも
そしてお日様を受けて金色に光る産毛
その産毛が物語る、何も手を加えてない
そんな努力も怠っているのに、藤原の隣に当たり前のように歩く子。

その時、藤原が教室に戻ってきて 
この子に視線を向けた瞬間に不機嫌な顔になった
背中を向けているこの子は気が付いていない
「なにしてんの・・」凄く不機嫌な声が響く
あ、この子 藤原に怒られる
藤原はパーソナルスペースを侵害されるのを嫌がる
教室は完全に彼のパーソナルスペース
私は心の中で『お気の毒様』とほくそ笑んだ。
その子の横に立つ藤原が「何をしているの安藤」ともう一度言う。
「海斗、あ~君は何も悪くないよ」(海斗)って今言った?

教室がその言葉に静まり返る・・
クルミちゃんの手が一瞬、強く握られたような気がした
「藤原を訪ねて杏那ちゃんが来たから教室に入れた。
席外しているお前が悪いんだよ」
「杏那って気軽に呼ぶな!減る・・杏那、どうした?」
「あ、これ忘れ物 本当はさっき渡そうと思っていたのに忘れちゃって・・」
と言って英語の教科書を差し出す。
(杏那)って名前で呼んでいる・・
英語の教科書をなんで、その子が忘れ物として持って来るの?
「そうか・・有難う。杏那、時間!」
「うん。教室に戻る」
「間に合うか?怒られたら俺の名前出して良いから」
「大丈夫だよ。海斗の名前出さなくても私は怒られないから。 
あ~君 有難う」
安藤君は手を上げる。

又(海斗)と呼んだ・・

そしてそれに対して何も言わない藤原・・

その子を先導するように廊下に一緒に出ていく・・
扉に寄りかかりながら其処に立つ藤原の横顔を眺めている・・と、
藤原の首がクイッと僅かに持ち上がった・・
あの子が階段を降りる時に振り返って、
手を振ってそれに藤原が応えたのだ
あの子が手を振っている画が浮かぶ
藤原はゆっくり戻ってきて窓際に立つ
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