私の好きな彼は私の親友が好きで
「亮介君、桐谷さんと何を話していたの?」
「うん、ちょっと聞きたいことがあって。」
「へ~桐谷さんと亮介君、接点あったんだ。」
「まぁね。ところで今日、美月休み?」と陽菜ちゃんに聴いてみる。
「さぁ、もう来るんじゃない?」
陽菜ちゃんは何も知らなさそうだった
少しするとカタンと椅子を下げる音が
陽菜ちゃんの方から聴こえ、
安堵して見ると省吾が陽菜ちゃんの隣に座る音だった。
省吾が陽菜ちゃんに「美月は?」
「未だ来ていないよ~」
「珍しいな」
その会話で省吾も何も知らない事を、物語っていた。
「そう言えば美月、何処に就職決まったか知ってる?」
「そうだね。どこから内定貰ったか、来たら聞いてみようね。」
陽菜ちゃんのその言葉に”グラッ”と地面が引っ繰り返るように
揺れた気がした・・
茫然として後ろに居る桐谷さんの方を見る・・
彼女はさっきより、もっともっと冷たい目をして俺を見た。
彼女はその席を立ち、もっと前の扉近くに移動した。
まるで俺達の姿も、声も聴きたくないと拒絶されているように感じた。
授業が終わり、とうとう美月は来なかった。
2人に「美月が休むなんて珍しい」と向けると
省吾は「確かに・・メッセージ入れてみるわ」と
そこへ陽菜ちゃんが急に爆弾を落とす「美月、髪の毛切ったじゃない?」
「へ?何時?」
「あ、省吾は知らないか・・昨日、美月と会ったんだけれど
凄く短く髪の毛をカットしていたの。で、どうして?って聞いたら
『盛大に失恋した』って言ったの。直ぐに否定したけど
もしかしたら本当なのかも。それで家から出たくないのかも」
(は~失恋?誰にだよ。そんなの聞いてないし!勝手な事言うなよ)
でも、そんな事を口にすることも出来ない自分が情けなかった。