契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
 野菜はどれも土がついたままぴんぴんしているし、味噌と梅干しと佃煮はその容器から察するに……。

「もしかして、自家製ですか⁉︎」

 和臣が頷いた。

「あぁ、昔から、母親が好きで大抵こういうものは手作りだった。家、米農家なんだ、野菜も少し。東京まで送ってくるのは初めてだけど」

「先生のお家って農家なんですか⁉︎」

 渚は思わず声をあげる。そして身を乗り出すようにダンボールをのぞきこんだ。

「だから野菜がこんなにぴんぴんしているんですね。もしかしてこのお米も自家製ですか? すごい‼︎ お味噌もいい色~!」

 もう嬉しくなってしまって、渚は思わず味噌の容器を手に取る。そしてうっとりとそれを眺めた。
 自家製の味噌ならおにぎりにつけて食べてもいいんじゃないかな。
 焼きおにぎりなんかにして……。
 でもその時、また和臣が胡散くさそうに、こちらを睨んでいることに気がついて首を傾げる。
 そして少し考えてから、そういえば大事なことを言い忘れていたと思いあたり、口を開いた。

「あのー……」
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