契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
『瀬名先生なら、あそこまで伝えておけば大丈夫だろう』
『ですね』
 和臣は苦笑した。
 つまり彼らが本当に言いたかったのは、結婚についての記事が出るということではなく、"週刊誌が張っているから、スキャンダルになるような行動は自重しろ"ということなのだ。
 渚と結婚する前までの和臣は、それなりに女性との付き合いはあった。だからといってやましい、人に言えないようなものはひとつもなかったけれど、相手が世間で知られている人物だったりもしたから、周りから見れば派手に遊んでいるように見えたのかもしれない。
 政略結婚うんぬんはともかく、不貞行為を疑われるようなことはするなと言われているのだ。
 言われなくても、というのが正直な気持ちだった。
 そもそもそのあたりを考慮して、渚と結婚することを決めた瞬間から、女性とふたりで会うのはやめた。
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