本能で恋をする~again~
凛音のいる寝室に行く前に、一度風呂場へ行きシャワーを浴びた。
身体を拭いていると―――――

きゃぁぁぁぁー!
凛音の悲鳴が――――
急いで、服を着て寝室へ。

バン――――
「凛音!!」
寝室の端で耳を塞ぎ、凛音が震えていた。
「凛音!!俺だよ!」
「嫌!来ないで!助けて!海斗!」

あまりにも辛い、悲しい光景だった。

「凛音!!海斗だよ!俺は海斗!」

必死で抱き締めた。
俺も震えていた。凛音がこんなに震える程、怖い経験をしてたのに、俺は助けてあげられなかった。
その事実が俺を苦しめた。

「凛音!!大丈夫!俺がいるよ!傍にいる!」
「え?海、斗?なの?」
「そう!海斗だよ!」
「顔見せて…」
俺は凛音と目を合わせた。

「あ…あ…海斗ぉ…」
「凛音…もう大丈夫…」
また抱き締め合った。
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