ただ、一緒にいたい
「岸、一色の情報は?」
「はい、こちらです」
「わかった」
「もう、他の奴等は行ってるそうです」
「そう」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
一色組に着くと、もうすでに惨劇のようだった。
俺はただ、前に進む。
「お前!鬼の彰か!」
「だったら?」
「俺と殺ろうぜ!」
「俺はもう、殺らねぇよ!」

愛月の笑顔を守りたいからな!

「フッ!ほんとなんだな?」
「あ?」
「女にうつつ抜かしてるって、う、わ、さ!」
「―――!」
「えーと名前何だっけ?」
「………」
「なんとか愛月だったな、確か。店の名前が―――――」

ガン――――
「うう……おま…え」
「お前のようなカスが愛月の名前を呼ぶな……」
「頼…む、たすけ、てく――――」
ガン――――
その後は、もう覚えていない。
いつもそうだ。
ある一定を越えると、その瞬間スッと血が引いて、わからなくなるのだ。

そして、気がつくと俺の周りには死体や意識不明な奴が転がっている。
< 22 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop