ただ、一緒にいたい
「彰、ごめんね…ちょっと愛月ちゃんに会って見たかっただけなの…」
「―――呼ぶな」
「え…」

「俺の愛月の名前を呼ぶな!!!」


クラブの店内全てに響き渡る、俺の声。
店内にいる、客、ママ、ホステス、従業員、全て、恐ろしい闇に落ちた。

「あき、ら様…?ミナが何か?」
「ママ、今すぐに…ここを俺とミナだけにしろ……」
「え…?」
「早くしろ…!!!」
「は、はい!」
客達やママ達がみんないなくなる。


「ミナ…お前、楽に死ねると思うなよ……」
「え…?―――きゃっ!」
ガン―――――!
俺はミナの細い首を持ち、壁に押しつけた。
「く……あ、き、ら…くる…じ…い…」
少しずつ首が絞まっていく。
こんなゴミ、早く消さなければ………
俺から愛月を奪おうとした、このゴミを。
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