HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
「嘘よ!!全部嘘…隼也…隼の父親は貴方と違う…私には他に男が居たの…その人とは不倫関係で…結婚は出来なかったの…彼の名前は隼太郎で…隼の名前は彼の名前からとったの…」

「麻由香お前…どうしてそんな嘘を!!?」

「頼まれたのよ…静佳さんに…
親子二人で生活するのは精一杯で入院費や治療費だって…貴方達を離婚させるコトが出来たら、全額面倒見てあげると言われて…」

「・・・病院を乗っ取れなくなったからって…今度は俺達を離婚させるか…全くあの人は…」

「ゴメンなさい…隼也」

「・・・本当のコト言ってくれて…ありがとう…麻由香…瑞希…お前も話訊いたよな・・・」

「うん」

「…紡さんはこれはシュレッダーしてくれ」

「見ないのか?」

「見ない…俺は瑞希と産婦人科に行くから…院長室を頼む」
「分かった…」
「隼也…ドナーの話は?」

「ドナーの話は引き受ける。赤の他人の俺のHLAが一致するなんて奇跡に近い話だ。隼君にもそう伝えてくれ」

「ありがとう…」
「隼也さん・・・」

「ほら、瑞希、産婦人科行くぞ」

「あ・・・うん」

二人でそのまま、一階の産婦人科に向かった。

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