HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
院内で一番の美人看護師だと言われた智咲さん。
彼女のウエディングドレス姿は素敵だった。

控室では澄ました顔をしていた兄だけど。
智咲さんのウエディングドレス姿を見た途端、ニンマリした顔になり、カッコの悪い新郎になってしまった。

式を終え、親族一同が揃い、集合写真の撮影。


集合写真を撮り終えて、次は家族四人の写真撮影に入った。

「お兄ちゃん、思いっきり顔が緩んでるわよ・・・」

「そうですか…智咲の余りの美しさに我を忘れてしまいました…」

「瑠生さんったら…」

隣に居た智咲さんがクスクス笑う。

「ママ、キレイ」

「おひめさまみたい」
二人の小さな瞳はウエディングドレスのママの姿に輝いていた。
匠君と咲ちゃんもそれぞれフォーマルスーツとフォーマルドレスに身を包んでおめかししていた。

「ほら、匠に咲・・・こちらに来なさい」

兄も顔を引き締め、二人の子を呼んだ。
「ハーイ、パパ」

「パパはおうじさまみたい」

「王子様ね…咲…ありがとう御座います…」

「一ノ瀬社長夫妻…幸せそうですね…」

「あ…紡さんと陽依さん」

「披露宴には少し早かったようですね…」

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