いやな、やつ
そう言ったものの
まだよく分かっていない。
だって
だって
あの倉持が、私にプレゼントをくれて
おめでとうって言って
恥ずかしそうに下を向いている。
こんな、むずがゆい空気…知らない。
「祝うの、昨日じゃなくて悪かったな…」
「いやべつに大丈夫だけど…まさか倉持からお祝いしてもらえるなんて思ってもみなかった…」
「嬉しい…」
素直な言葉が口から出ていた。
そんな私に、倉持はまた恥ずかしそうに首に手を当てて、どこに視線をやれば分からない様子だった。