クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 電車とバスを乗り継ぎ実家に向かう。

 母には、帰ると連絡を入れた。

「ただいま~」

「お帰りなさい。あらひとり?」母は樹も一緒だと思っていたようだ。

「ひとりだとダメなの?」

「そんな事はないけど……」残念な様子の母。

「お父さんとお兄ちゃんは?」

「まだ店よ。桃華が帰ること言ってないわよ」

「ふたりに用事があって帰ってきたの。ちょっとお店に行ってくる」とリビングの奥のお店に繋がる扉を抜けた。

扉の開いた音に振り返るふたり。

「えっ?桃華⁉️桃華会いたかった~」いつもの如く抱きつく葉月。

「ん?桃華どうした?」心配してくれる父。

「お願いがあって来たの」

「「お願い?」」

「うん」

「何だ?」

「えっとね……」

 桃華は、今回の催事の説明から今持ち上がっている問題までを話した。

「「それって…」」思ったより深刻な話に父と兄は複雑な顔をする。

「だから」桃華が言い掛けた所を兄が遮る。

「お前まさか」さすが兄妹、何を言いたいかわかったらしい。

「だって、一ヶ月で六種類も全くの新作って無理でしょう?だから、あてのある所からと思って……」

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