クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 三笠から美奈への指示は定期的に入った。

 段々内容がエスカレートしている。指示は電話であったりメールであったり様々だ。

 最初は、物を隠したりメモを外したりだったが、焦れったくなってきたのか、書類の書き換えや発注数の書き換えになってきた。

 部長は美奈からメモを受け取る度に顔をしかめる。

 そろそろイタズラでは済まされない。取引先に迷惑が掛かる。

 誰もがもう限界だろうと思った矢先の出来事だった。

 一階の受付から副社長秘書である藤堂に連絡が入った。

「秘書課藤堂です」

「室長お疲れ様です。一階受付の多田です」

「お疲れ様です」

「受付に副社長に用事があるとお客様がお越しです。ただ、アポは取られていないとの事でして」

「どちら様ですか?」

「はい。三笠様と仰る年配の男性の方です」

「はぁ⁉️」藤堂には珍しい声。

「あの~」受付の女性も対応に困る。

「ああ。すまない。少しこちらも準備するのでそちらの応接スペースで飲み物をお出ししてお待ちいただけますか?」

「わかりました」


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