平成極上契約結婚【元号旦那様シリーズ平成編】
母が呆れた顔でキッチンから出てきた。
「まったく、もっと時間を考えて行動できないものなのかしら。明日香とは違うのよね。あなたの生真面目さが少しでもあの子にあればよかったのに」
「お母さん、世の中そんなにうまくいかないのよ。くーちゃんだって、もう少し年を取れば落ち着くわ」
母の嘆きにふふっと笑ってキッチンへ行き、トースターに食パンを一枚入れて焼くのを待つ間、冷蔵庫を開けて作ってあったアイスコーヒーをグラスに注き、牛乳も半分入れる。
焼きあがったトーストとカフェオレを持ってダイニングテーブルに戻った私に母が顔をしかめる。
「それだけでは栄養にならないわよ。目玉焼きとサラダ食べる? あなたが起きてから作ろうと思っていたの」
お手伝いさんは九時からなので、朝食は母と早苗さんが作っている。
「ううん。これだけでいいよ。いただきます」
トーストにバターを塗ってパクッとひと口かじる。
「お父さん、またお見合いのことを言っていたわよ。どうするの?」
「どうするのって言っても、まだ結婚する気がないんだから。今時、無理強いして結婚するものでもないでしょ?」
母の話を聞き流し、モグモグ咀嚼してカフェオレを飲む。
「お父さんはあなたが心配なのよ。お見合い相手はどう? 私は素敵な人だと思ったけど」
「見ていないからわからないわ。あとでテーブルに置いておくね」
「ちゃんと見てからお父さんと話し合いなさい」
「だって、話しても無駄なんだから」
父と話をして押し切られるだけは敬遠したい。このままで行くと口の上手い父に丸込められてしまいそうだから、話し合わずに逃げたいのだ。
「もう……逃げてもどうしようもないのに」
母も私に同情はしているのだろう。当惑気味の母だった。
「まったく、もっと時間を考えて行動できないものなのかしら。明日香とは違うのよね。あなたの生真面目さが少しでもあの子にあればよかったのに」
「お母さん、世の中そんなにうまくいかないのよ。くーちゃんだって、もう少し年を取れば落ち着くわ」
母の嘆きにふふっと笑ってキッチンへ行き、トースターに食パンを一枚入れて焼くのを待つ間、冷蔵庫を開けて作ってあったアイスコーヒーをグラスに注き、牛乳も半分入れる。
焼きあがったトーストとカフェオレを持ってダイニングテーブルに戻った私に母が顔をしかめる。
「それだけでは栄養にならないわよ。目玉焼きとサラダ食べる? あなたが起きてから作ろうと思っていたの」
お手伝いさんは九時からなので、朝食は母と早苗さんが作っている。
「ううん。これだけでいいよ。いただきます」
トーストにバターを塗ってパクッとひと口かじる。
「お父さん、またお見合いのことを言っていたわよ。どうするの?」
「どうするのって言っても、まだ結婚する気がないんだから。今時、無理強いして結婚するものでもないでしょ?」
母の話を聞き流し、モグモグ咀嚼してカフェオレを飲む。
「お父さんはあなたが心配なのよ。お見合い相手はどう? 私は素敵な人だと思ったけど」
「見ていないからわからないわ。あとでテーブルに置いておくね」
「ちゃんと見てからお父さんと話し合いなさい」
「だって、話しても無駄なんだから」
父と話をして押し切られるだけは敬遠したい。このままで行くと口の上手い父に丸込められてしまいそうだから、話し合わずに逃げたいのだ。
「もう……逃げてもどうしようもないのに」
母も私に同情はしているのだろう。当惑気味の母だった。