転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります
「私は、どんな子供たちも差別せずに頑張る姿を応援できる学校を作りたいんです。そのために校長という地位が欲しい。優劣で人を見下したりする人間に教えられて、生徒の能力をつぶすような、そんなものは教育じゃないですっ」
 ぶおう、ソフィア先生がこぶしを握り締めて熱演している。
「そのためには……最下位に転落してしまう他のクラスには申し訳ありませんが、Fクラスは順位を上げて見せます」
 ふおう!
 クラスメイト達の目が輝きだした。
「ふふ、面白いことを言う。過去、この学校でFクラスが順位を上げたことが何回あったのか知っていますか?」
 教頭がにひゃらといやらしい表情をする。
 ああ、目がいやらしいだけじゃなくて、顔全体がいやらしい顔になると、もう、なんていうの……。気持ち悪いを通り過ぎて、かわいそうになる。脅迫でもしない限り、嫁、来ないでしょ?
「知らないなら、教えてあげましょう」
 教頭が、ソフィア先生の顔の前に手を広げて出した。
 5回?と思っていると、開いた指を1本折り曲げる。4回?
 教頭先生はそうして、指の数を減らしていく。
 そして、指がすべて折りたたまれグーになった。
「ゼロです」
 うおー、まじか!ゼロって、ゼロなの?え?1回くらいあったりしないの?
「知っています。過去の生徒たちは、Fクラスになったことにショックを受け、次々と転校していきました。クラス対抗戦だけであればいざ知らず、クラスの生徒のテストの合計点を加算していく方法では、生徒数が半分しかいないクラスが逆転するなんて無理でしょう」
 あ。そうなんだ。
 そりゃ、無理だわ。いくら何でも。
「私のかわいい生徒は、誰一人辞めません。みんなで必ず順位を上げて見せます!」
 ソフィア先生の力強い言葉に、幾人かの生徒が目を伏せた。
 あ、学校辞める気だったんだ。順位を上げたことがFクラスは過去に一度もないと聞くとなぁ……。
 そりゃまぁ、将来かかってるし、今なら別の中等部から高等部への道もあるかもしれないし……って、少しは考えるよねぇ。
 でも、辞められて人数減るとちょっと困るよね……。
「はははっ。人数がいればそれだけで順位を上げられるとでも思っているのか?甘いな。Fクラスになった生徒なんてスタート地点で劣った人間ばかりだ。劣った人間が集まったって、優秀な人間に勝てるわけないだろう?」
 うぐぐっ。
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