藍先輩の危険な溺愛レッスン。

息も絶え絶えに話しかけてくるその声にギョッとして飛び上がりそうになる。


「権田（ごんだ）さん……」


振り返ると、そこにいたのはストーカー男子の権田さん。


私のことを毎朝待ち伏せしては話しかけてくる男の人。


どうやらひとつ上の2年生らしい。


彼はジャージ姿で顔には滝汗をかいていて、いつも息が荒い。


トレーニングの最中に話しかけてくるみたいでいつもこんな調子だ。


しかも、マッチョ系のたくましい身体で声も野太くてこれぞ男って感じの雰囲気。


べつに顔立ちは悪くはないけれど、おそらく平均よりカッコいい部類に入るのだろうけど目つきが鋭い。


噂では中学の時には不良だったとか聞いたことがある。


下手に怒らせてしまったら何をされるかわからないから不安。