運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
でも・・・綾乃の心はちくりと痛んだ。

どこかで自分だけが特別扱いしてもらっているような気がして、うぬぼれていたのかもしれない。

このレストランは客席は決して多くない。
悟のこだわりで、店員は自分以外誰もいない。

来てくれた客とのコミュニケーションをとりたいというのが悟のこだわりだ。

料理だけ作って、実際に食べている人の顔を見たり、直接話ができないような店にはしたくなかった。

だからこそ、常連の客はよく覚えている。
その客の好みも。中には積極的にコミュニケーションをとってくる客に関しては仕事や彼氏と別れたこと、結婚したこと、昇進したことなど、プライベートなこともよく知っている人もいた。


次々に客とコミュニケーションをとる悟。
綾乃は・・・開きかけていた心の扉をそっと閉めた。
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