エリート外科医の灼熱求婚~独占本能で愛しい彼女を新妻に射止めたい~
「あいつ……勝手なことを」
「さ、坂下先生、近衛先生が倒れたこと、すごく心配していましたよ?」
私がそう言うと、なぜか近衛先生は恨めしげに私を見た。
「……俺とは連絡を取らないくせに、坂下とはそれなりに仲良く話したんだ」
「え……?」
「いや……いい。とりあえず、百合は坂下に謀られたんだよ」
「謀られた?」
「そう。見ての通り、俺はなんともない。昨日は当直で、俺は別にいつも通りに仕事を終えて、ここに帰ってきただけだし」
思いもよらない近衛先生の話に、私は状況が飲み込めずに唖然とした。
謀られた……って。つまり私は、坂下先生に騙されたってこと?
「じゃ、じゃあ、近衛先生は元気だってことですか?」
「まぁ、そういうことになるな」
「た、倒れたっていうのも嘘ですか?」
「見ての通り、特に具合が悪いところはない」
たしかに見る限り、以前と変わらず、一切無駄のない引き締まった身体に、きれいな腹筋だ。不健康そうなところはないし、お風呂あがりだからか肌の血色も良い。