エリート外科医の灼熱求婚~独占本能で愛しい彼女を新妻に射止めたい~
「百合が行動を起こしたことで、助けられた人たちがいる。田所さんはもちろん、館林物産の人間だって……野原食堂に訪れている人たちも、百合のことを褒めていたしな」
「それ、は……」
「だから百合は、堂々と自分を誇っていい。百合は自分が思っているよりも、とても素敵で魅力的な女性だ」
真っすぐな眼差しと力強い言葉で断言され、思わず目に涙がにじんだ。
これまで生きてきて、こんなにもハッキリと自分は魅力的な女性だと断言されたことなんて一度もない。
こんなにも真摯に、私と向き合ってくれた男の人は、家族以外にいただろうか。
「それに、そういう百合だからこそ、俺はこんなにも惹かれている」
「近衛、先生……?」
「こんなに、誰かを離したくないと思ったのは初めてだ。……軽口で、他の男の妻にと言われてイラついて、年甲斐もなく口を挟んだのも初めてだった」
「あ……」
膝の上で握りしめていたココアの缶が、手から離れて足元に転がり落ちた。
近衛先生は私の手に重ねていた手を離すと、そのまま私の腰に手を回して強く自分のほうへと引き寄せたのだ。