クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
「結愛はエプロンしような。お醤油はシミになっちゃうからな」

「はーい」

「海苔が噛み切れないかもしれないから、お店の人に切ってもらうよ? いいか?」

「いいよー!」

 すごい。

 慣れた様子で結愛ちゃんの食事の準備をする遥人さんを、子煩悩な男性だなあと見つめた。

 私も結婚するならこういう人がいい。

 一番好きだという、いくらを頬張る結愛ちゃんを眺める。

 結愛ちゃんは人懐っこくてよく笑う。家の中はいつも明るいのだろうな。

 しばらくの間、食事をゆっくり進めていたけれど。だんだんと肩の痛みが気になり始める。

 昼食後に痛み止めを飲んでから時間が経っているので、効果が切れたのだろう。

 お皿に手を伸ばしたところで強い痛みが走り、思わず手を引っ込めた。

 すかさず遥人さんが反応する。

「大丈夫?」

 私の代わりにカウンターに置かれたお皿を取り、目の前に置く。

「ありがとうございます。ちょっとだけ痛みが走っただけなので、大丈夫です」

 皆結構な量を食べている。そろそろおいとまする時間だろうし、あと少しの辛抱だ。

「大丈夫そうに見えない」

 遥人さんは私の顔をまじまじと覗き込む。心臓に悪いから、そんな綺麗な顔を近づけないでほしい。
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